レビュー

東野圭吾作の小説「マスカレード・イブ」の書評!マスカレードシリーズの2作品目

マスカレード・イブ

最近の趣味が読書になっているクロフネです。

マスカレード・ホテルの原作小説を読んでから映画も観てきました。

次にすることはマスカレードシリーズの2作目である「マスカレード・イブ」を読むことです。

1作品目の「マスカレード・ホテル」よりも以前の話となっています。

マスカレードホテルの主役である新田浩介と山岸尚美が出会う前に起こった話です。

今回は「マスカレード・イブ」の内容の紹介と感想です。

この記事を読むと、マスカレードシリーズを読みたくなるはずです。

マスカレード・イブも前作のマスカレード・ホテルと変わらない面白さがありました。

マスカレード・イブの内容紹介

マスカレード・イブってどんな本?

コルテシア東京で出会った刑事の新田浩介とホテルマンの山岸尚美。

その二人が出会う前のそれぞれの物語です。

そういうこともあってマスカレード・イブというタイトルが付けられています。

タイトルがオシャレでカッコよいですよね。

この本ではマスカレード(仮面)という単語が使われている意味もはっきりとわかります。

マスカレード・イブはマスカレード・ホテルの伏線も書かれているのでぜひ読んでほしい作品ですね。

マスカレード・イブのあらすじ

それぞれの仮面

ホテル・コルテシア東京に就職して4年ほど経った山岸尚美。

フロントクラークの仕事歴はまだ一ヶ月ほどであった。

前作で優秀なホテルマンの彼女も、覚えたての頃はミスを連発していた。

「本物のプロになれるのか」

そんな不安に駆られている尚美の元にある宿泊客たちが現れる。

宿泊客の一人は大学時代に付き合っていた彼氏であった。

元カレは有名人マネージャーになり、結婚もしていた。

昔とは環境が異なる二人。

元カレから尚美の元に電話がきたのだが、自分の部屋番号ではない部屋で相談をしたいと言われてしまう。

指定された部屋番号は女性の宿泊客。その女性が部屋から急にいなくなったらしい。

不倫を疑って軽蔑していた尚美。

それでもお客様の仮面を暴かないためにそのトラブルを解決する。

尚美の原点が書かれている物語です。

ヒーロー誕生

ホワイトデーの深夜にランニングに出た夫が帰ってこないという通報があったが、男性は事件に巻き込まれていた。

その事件の捜査には捜査一課に配属されたばかりの新田浩介の姿があった。

新入りの彼は先輩刑事との上下関係に悩むことになるが、持ち前の洞察力と推理力の高さで捜査していく。

巻き込まれた男性は資産家で数々の事業を手がけていた。

通り魔の犯行も考えられたが、深夜にランニングをする習慣を知り、男性に恨みを抱くものの犯行と推察された。

しかし、男性の周囲の人たちは恨みを買うような人ではなく、仕事上でのトラブルもなかったという。

一体誰が・・・容疑者が全く出てこない難事件。

事件現場を検証した新田は犯行現場に残されていた証拠から推理。一人の容疑者が浮上する。
容疑者は被害者と面識はなかったが、被害者の妻と面識があった。

料理教室を行っていた妻に好意を抱き、事件を起こしたと供述する容疑者。

供述に不可解な点はなかったが、新田はこれで解決したとは思えずにいた。

「この事件にはまだ何かがある。」

人は仮面を被っている。

新田の事件解決に向ける貪欲さを感じられる物語です。

仮面と覆面

コルテシア東京に宿泊するとは思えない5人組の男たちはオタクであった。

「タチバナサクラ」という女性の追っかけらしく、部屋番号を聞き出そうとする。

アイドルだと思っていたタチバナサクラであったが、女性作家であった。

しかし、それは仮の姿。編集者によると実際は男性で覆面女流作家として売り出しているのだという。

部屋に籠もって執筆しているのでそれを隠し通してほしいと頼まれる尚美。

その仮面を剥がそうと策略するオタクたち。

「お客様の要望はどんなことでも対応する。」

仮面を守るために奮闘する尚美であったが、部屋に籠もっているはずのタチバナサクラが外出する姿を見ていた。

編集者に尋ねてもずっと部屋で執筆をしていたと答える。

不思議に思った尚美であったが、あるからくりに気づく。

どんなことがあっても宿泊者の要望を守る姿と尚美の観察力の鋭さが見れる物語です。

マスカレード・イブ

この章が新田と尚美が気づかないところで関わっていた物語です。

時間がない人はこちらだけ先に読むのも良いかもですね。

新しくオープンしたホテル・コルテシア大阪の応援に駆けつけていた山岸尚美。

新人フロントクラークの教育係として指導する立場であった。

東京と大阪の宿泊客に違いを感じていた尚美。

バラの香りをさせてチェックインした女性、続々と宿泊にくる人たちを見て客足は上々と感じていた。

次の日のチェックアウト時に対応した男性はとても良い一日だったと感想を残していった。

ホテルの宿泊客は仮面を被っている。それを暴くことはホテルマンには許されない。

大学の研究室で亡くなっていた教授の捜査に来ていた新田浩介。

研究室の周囲からの話ではトラブルに巻き込まれた様子はない。

ある学生は亡くなった教授と共同研究をしていた准教授との間に何かあったのではないかと話す。

その頃、准教授は京都で学会に参加していて東京にはいなかった。

亡くなった教授の姿を最後に確認されたのは発見される2日前から。
准教授は前日のアリバイはあるが、2日前のアリバイがない。
大阪のホテルの部屋にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。
事件の疑いをかけられた教授が守りたい秘密は何か。
新田はその秘密を暴くために奮闘する。

この事件が出会っていない新田と尚美を間接的に繋げる、思わぬ展開が待っています。

マスカレード・イブの感想

総ページは330ページ。
前作に比べるとボリュームは減りましたが、それぞれの話がコンパクトにまとまっていました。
新田と尚美のそれぞれの物語。
互いに事件とトラブルを解決するために職務を全うしています。

新田は刑事として事件を暴く側。
対する尚美は宿泊客の秘密を守る側にあります。
それぞれの視点で進められる話がスッと頭に浮かび、飽きが来ない一冊でした。
そんな相対する立場の二人が一つの事件に関わっていたわけです。
事件解決の糸口になったのは尚美の証言でした。
しかし、直接的に宿泊客を暴いたわけではありませんでした。
応対した宿泊客を忘れない記憶力と宿泊者を見通す洞察力の高さから推理したことが解決への鍵だったのです。

事件解決後に新田は「そのフロントクラークは聡明で名前を知りたい」と言います。
尚美の存在は明かされませんでしたが、このときから尚美を認識していたのです。
その聡明なホテルマンと後にコンビを組む新田。
もしかしたら一緒にいた間に新田なら気づいたのかもしれないと深読みしてしまいます。
マスカレード・ホテルに続くための伏線がいくつもあって、そこに気づく楽しみがありました。
エピローグではマスカレード・ホテルで起きた事件の重要な伏線が書かれています。
マスカレードシリーズにさらにハマる1冊でした。

マスカレード・イブは読むべき?

マスカレード・ホテルを読んだのであれば当然読むべき1冊です。
また、映画を観た人も二人の存在を詳しく知ることができて楽しめます。
新田はキムタク、尚美は長澤まさみが頭の中でイメージできて、続編を自分で観ているようになれます。
映像化するとしても当分先の話になるはずなので、ぜひ読んでほしい1冊です。

ABOUT ME
クロフネ
普通のアラサーで2児(双子)のパパ。 毎日レベルアップするための記事を書いてます。 書評や映画レビュー、育児などの体験記。 良いものはドンドン紹介していく雑記ブロガーってやつです。